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二風谷ダムでは急激な堆砂(土砂堆積)が進んでいます。建設当初は、100年間の堆砂量を550万m3と見込んでいましたが、実際には年間約100万m3のペースで堆砂が進みました。
2003年8月洪水時には、約290万m3の土砂が堆積し、計画堆砂量を上回る土砂堆積となり、これによって、ダムに本来確保しておくべき容量を得ることができなくなりました。
2007年7月のダム計画変更では、実際の堆砂進行に合わせて計画堆砂量を見直し、従来の約3倍の1430万m3とされました。
なお、この間にも急激な堆砂は進行しており、2006年秋の調査では、すでに2003年洪水時のおよそ2倍の、約1200万m3に達しています。
北海道開発局は、二風谷ダムの今後の堆砂の進行について、「ダムへの堆砂は今後は均衡する。見直した1430万m3を超えることは考えていない」と説明しています(2007.11.30 平取ダム付替道路説明会)。
この説明の根拠とみられる説明文および資料が、室蘭開発建設部のHPにアップされています。
※今回の資料追加について、WEBサイト更新のアナウンスは出されていません。
室蘭開建の説明資料では状況がわかりにくいため、従来から本サイトで用いて来た図面に、今回の「予測計算」の結果を追加した図を掲載いたします。緑の実線が2016年、オレンジ色の点線が2056年、赤の実線が2096年の堆砂状況の予測です。
堤体から2.5km(カンカン沢付近)より上流では、現在よりさらに2mほど高く土砂が堆積。堤体から0.5〜1km付近でも、現在の水面下に多量の土砂が堆積するという予測結果になっています。
この予測でいえば、水位を標高41.5mとする夏期には、管理所の正面程度にしか、水面ができません。
また、今後50年ほどは土砂堆積が増え続けるも、その後はあまり変化しないという計算結果になっています。
この予測計算は、2003年8月洪水後の土砂堆積状況に対し、ダム完成から7年間のデータを用いて、ダム完成から100年間の「予測計算」を行ったものです。土砂堆積は、室蘭開建自身が説明しているように、大洪水時の影響が非常に大きく出ます。また大洪水の後は、数年間にわたって、土砂流入量が増えることも、現在の状況から明らかです。
今回示された計算では、基本となるデータ取得の期間が、予測するべき期間に対して短すぎること、計算の前提となる条件(計算論理、土砂流入量の値、洪水の扱いや発生頻度、水位条件等)、図の根拠となる計算値が説明されていない等の、多くの問題があります。
予測計算は、基礎となる条件の与え方次第で、結果が大きく異なってきます。自然現象など、未知の不確定な要素が多い現象に対して、「計算したから、予測のとおりになる」という考えは、まず科学ではありません。予測計算とは当らないものであることは、二風谷ダムの堆砂状況自体が証明しています。今回の計算値は、「いくつかの条件を与えた、試算結果の一つ(計算条件は説明されていない)」程度におさえてよくのがよいでしょう。
前提自体に不確定要素が多い予測計算を行うときには、「外れる場合を考えておく」ことも大切です。
2006年秋までに、すでに1300万m3の土砂堆積がありますから、100年後の予測値として新たに出された1430万m3も、今年か来年あたりには「達成」してしまうのではないかと、シロウトとしては思えて仕方ないのですが、専門家の皆さんはいかがでしょうか。
http://www.mr.hkd.mlit.go.jp/mrken_works/chisui/sarugawa_sougoukaihatsu/henkougaiyou/youryou_henkou_index.html
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