艦これ



カテゴリ:[ なんでもフリートーク ]


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[2] 瑞鳳 その1

投稿者: 観測者 投稿日:2015年12月14日(月)20時28分30秒 62.120.91.183.cc9.ne.jp  通報   返信・引用   編集済

※注意※
この物語はキャラ崩壊・オリジナル設定・ご都合主義・誤字脱字が含まれています。苦手、若しくは嫌悪感を抱く方はブラウザバックを推奨します。


「ハァ――ハァ――…」
「これでスッキリしたか?いや、そんなハズはないだろう。」
ぽたり、と男の腹から血が垂れる。どうやら鋭利なモノで刺されたようだ。男は苦しそうに顔を歪ませながらも口を閉じることなく言葉を紡ぎ続けた。
「俺を刺して嫌な気分がしただろう?」
男はただ、ある女をじっと見つめてそう言った。女は答えず、ただ息を喘がせていた。女には男の言葉は届いていない。何を言っているかさえ分からない。とてつもない不快感が女を支配する。
「お前は道具じゃない、戦士だ。」
「―――ッ!」
ふと、ある言葉が耳に入る。その時女はナニカから解放されたかのように、ばたりと倒れ込み意識を失った。



遠くない未来。突如といて深海棲艦と呼称される生命体が出現。人類に対し攻撃を行った。平和主義の日本の兵士たちも銃を持ち、戦争を始めた。これは国ではなく、人類の為の戦争だ。日本もアメリカもドイツも関係ない。どっかのお偉いさん方がそんな事を言い、まだ年端もいかない少年たちを戦いに駆り立てた。

やがて数年後、深海棲艦に対抗できる存在―艦娘―が誕生したのであった。艦娘の力は圧倒的だった。今までロクな深手を負わせることができなかったのに、艦娘の持つ武器は奴らを殺すことができた。人々は艦娘に感謝し、英雄と呼んだ。
同時に艦娘に恐怖し、化け物・道具・兵器などと罵り、支配する輩も現れた。

「軽空母瑞鳳です。よろしくお願いします。」
私が生まれたのは戦争が始まっておよそ4年くらいのことだった。この時はまだ艦娘も多い訳ではなく、貴重な戦力だった。
「よろしく頼む瑞鳳。さっそく君には私の鎮守府で働いてもらおう。」
目の前の男―提督と呼ばれる存在―は私の肩に手を置いてにやにやと気持ちの悪い面を浮かべながら言った。艦娘には生まれたばかりでも、20歳前後の人間の知識が与えられるらしい。そのせいだろうか、嫌悪感を抱いてしまったのは。
「瑞鳳。一つ私は君に言っておかねばならない事がある。」
「はい、なんでしょう?」
提督は怖い顔で私を睨みながらそう言った。
「君は女としての意志を持っているようだが、私たち人間には関係ない。君たちはあくまで戦争の道具だ。いいな?」
ああ…そうだった。こんなカラダで生まれてしまった私だが、結局は戦争をやる為だけに生み出されたのだ。艦娘は兵器。人間に使われる道具だ。
「はい、分かっています。」
この時の私はただ頷くしかできなかった。

「おらっ!さっさとしろ!」
あれから数ヶ月が経った。私、軽空母瑞鳳は鎮守府内でトップクラスの実力を持っていた。先にいた艦娘の人をも越え、後から来た艦娘たちからも越されることはなく。瑞鳳は皆の憧れ、ヒーローのような存在になっていた。しかし、そんなヒーローが提督に絶対服従となっているなど、誰が想像できたか。
「はい…少し御待ちを…」
「待てねえよ、こいつっ!」
執務室にて。提督は裸で息を荒げ、私に迫る。着任して2日くらいで私は提督に関係を迫られた。道具なんだからこういうことをするのも当然だろう、とのことらしい。まったくその通りだ。艦娘は道具。私は徐々に体を汚されていったが、心だけはあくまで平静を保っていた。どうせこの人も戦争でストレスが溜まっているのだろう。だったら好きにさせてあげるべきだ。提督の私を求めるような言葉に適当な反応を見せながら天井の染みを数えていた。ああ…なんてけがらわしい。でも仕方ないんだ、と。

「急いで!敵が来るわよ!はやくっ!」
私を含む艦隊は現在、海で交戦中だった。それに天気は雨…どしゃ降りだった。視界も最悪だった。その中で一人の艦娘…飛龍が大破状態にあった。
瑞鶴と私は飛龍を抱え、その場を離脱しようとした。少しでも遠くに離れればなんとかなる。しかし提督から入った命令はこうだった。
「全艦、そのまま進軍せよ。ここで奴らの息の根を止める。」
そうだ、ここまで来たというのにチャンスを逃すというのはありえない。しかし仲間の命には代えられない。私は瑞鶴に飛龍を頼み、他の艦娘たちと共に敵へ接近していった。
「あんたらはさっさと逃げて!アレは私たちがやるから…っ!」
「だ、め…あたしも戦う。」
ボロボロになってでも飛龍は戦う意思を捨てなかった。バカ、なんで近付いてくるんだ?
もう弓を射る力も残されていないというのに。飛龍の目はまさしく"戦士"の目であった。たとえどんな絶望的状況でも挑み続ける。飛龍は戦士だった。
ならば私にできる事はその戦士を守ることだ。私は矢を構え、敵を狙う。しかしこの雨では照準が定まらず、しかも敵の砲撃もあってか上手く当てる事が出来なかった。何発目か放った後に私はようやく敵を仕留めた…ハズだった。
「飛龍……?」
雨のせいで良く見えなかった。向こうもきっと見えてなかったのだろう。だから私が悪い訳じゃない…なんて言い訳はしない。今日この日、私は仲間である飛龍を沈めてしまったのだ。
他でもない私が。飛龍がかつていた場所には布きれがあった。私はそれをグッと握り、皆と共に帰還する。

「瑞鳳、貴様のせいで大事な戦力を失ったのだぞ!どうしてくれるんだ!」
「はい、申し訳ありません…」
虚ろな目で提督を見据える。何故この人はこんなにも私に苛立っているんだろう。だって進軍を指示したのはこの人だ。この人がそんな指示を出さなければ飛龍は死ななかったかもしれない。これも言い訳か…。私が悪い、のだろうか。いや違う。雨が降っていたからだ。雨がすべて悪い。飛龍は雨に殺されたんだ。
雨が憎い、嫌い。そんな思いが交錯したまま私は提督に殴られ、蹴られ、犯される。
ああ、もうどうにでもなれ。私は道具だ。ならばあなたたちが満足まで戦ってやろう。

「瑞鳳さん…」
蒼龍が泣きそうな顔で私を…いや、もう泣いている。私が俯くと蒼龍は何かにすがるように私に抱き着いてきた。ずっと私の胸で泣いていた。私に出来ることはただ、そっと抱き締めて撫でてあげることだけだった。
「ごめんね、飛龍…蒼龍…。」
消え入りそうな声で私は謝る。本人たちに向けている訳でもない言葉をただ紡ぐ。
その日から私は鎮守府で恐れられるようになってしまった。『味方殺しの瑞鳳』と呼ばれて。


「うわああああぁぁぁッ!」
飛龍が沈んでから数ヶ月。また大きな戦いがあった。数多の鎮守府が協力し、敵を倒す。私たちはそこで敵の囮になる、という作戦だった。
「駄目です瑞鳳さん、危険です!」
翔鶴の言葉を無視して私は敵へ接近する。囮、と聞いた時点でまず命がないのは分かっていた。ならば一つくらい、奴らの命を取っておくべきだと判断した。
「―――が…ッ!?」
ごつん、と鈍い衝撃が私の体に走る。気付けば私が見ていたのは敵ではなく、曇り空だった。そのままぶくぶく、と体が沈んでいく。
ああ、これでようやく終わるのか…。軽空母瑞鳳は最期まで道具として戦い、死んでいった。でもできることなら私は…あの飛龍のように戦士として生き、死にたかった。





「人間ヲ殺ス…」
銀色と黒の体を持った少女が碧い瞳を光らせ海に立つ。深海棲艦…そうか。私は奴らと同じ存在になってしまった、というのか。この姿になったのであれば、今度は人間を相手に戦うのか。私は意味もなく笑い、奴ら/仲間たちの元へ向かった。

瑞鳳 その2へ続く。




[1] 掲示板が完成しましたキラキラ

投稿者: teacup.運営 投稿日:2015年12月14日(月)19時53分6秒 62.120.91.183.cc9.ne.jp  通報   返信・引用

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